あなたは、今の仕事の場で、
ほんの一瞬でもいいから、
そう感じることが
できていますか?
いい仕事をして、お客様にほめてもらう。
私は自慢したいのではありません。
素敵な言葉を用して、あなたを説得する気持ちもありません。
“きれいごと”で、世の中が進んでいかないこともわかった上で、
“きれいごと”が、私を支えてくれていることに気づくのです。
そして、それは、私の喜びです。
喜びが、力になり、私の支えになってくれているのです。
考えて、迷って、
そしてまた考える。
だからこの仕事は楽しい。
私は、お客様に、いい言葉を言ってもらいたくて、家づくりをしていません。
お客様に、感動してもらいたくて、頑張っているのでもありません。
ましてや引き渡し式時に、感動の涙などもいりません。
とにかく、私を信じてくださるお客様をがっかりさせたくない一心なのです。
私の責任をいかに果たすか、そればかり考えます。
しかし、それは後ろ向きではなく、私のやりがいに通じるものです。
私が妥協すれば、そこまで。私の責任の取り方は、私が納得するまで考えて、
迷って、考えることです。
私が納得できる仕事をすることが、お客様への責任の取り方だと、
思っています。だから、お客様に喜んでもらえることは、目的ではありません。
苦労した私たちの家づくりの結果に過ぎません。
“好き”という
情熱があること
私がラッキーだったのは、家づくりに執着があることです。
“家が好き”。この情熱だけで、ここまでやってきました。
だから、求めるあなたの能力は、“好き”という情熱があること。
実務経験や、資格などはなくてもいい。
私の手でつくるという気持ちと、
ものづくりへの好奇心と情熱があればそれでいい。
家づくりをつきつめる。
良い家の答えは一つではありません。
だから、いろいろな家があるように、各工務店の個性が出るはずです。
しかし、個性的な工務店は少ない。
家づくりをつきつめていくと、壁にあたります。
私が、欲しいものが売っていないという壁です。
売っていないのなら、自分たちで作ればいい。
シンプルな話です。私たちがつくる家は、そうやってできています。
私たちの考えや手が、個性です。良い家とは、個性的である。
個性が魅力になるのです。良い家の答えは一つでした。
個性的であるということです。
もう少し言えばその個性とは、自分たちでつくる、ということです。
ジャン・プルーヴェ
になろう。
ご存知の通り、彼は建築家です。
建築家でありながら、彼の仕事場は、とても広かった。
スタッフの数が多いせいではなく、製図台の横には、作業台があったからなのです。
それもファクトリーレベルに本格的なものでした。
彼がデザインし図面化したものは、実際に自分たちの手で試作し、そして量産したのです。
自分の設計した建築だけに使うための部品たちを、自分たちで作っていたのです。
設計事務所が工房を持っている!
なんて素晴らしいことでしょう!
私たちは、工務店。
それこそが私たち工務店のすべきことだと考えます。
ものづくりを、デザインの側から見つめること。
ものづくりを、つくる側から見つめること。
ものづくりを極めるには、双方の視点が必要なのです。
文字通り、工務店の家づくりとは、実際に私たちの手で家をつくること。
ものづくりをやりたいのです。
実際に私たちの手の中で、ものづくりをしたいのです。