今日は、進行中の建築現場に行ってきました。
そこは、山を切り開いた、大規模な分譲地です。
いろんなデザインの家が、いろんな建築会社によって建てられています。
この分譲地全体のデザインはある意図によってつくられています。
ここの住宅は個々のデザインの差はあれ、大きな意図(規制)によってまとめられています。
その分譲地内をてくてくと歩いていると、何か違和感を感じるのです。
「あるべきものがない」
この家も隣の家も・・・・・・。
このあるべきものって、一つだけではないのです。
あれこれ、ないのです。
しかし、それが普通になってきました。
それが無い家が多くなると、無いことが当たり前になります。
多勢に無勢。
良くも悪くも、このように家は変化していくのでしょうね。
この変化の因子には、住宅のコストダウンが挙げられると思うのです。
今や、コストダウンできない工務店は生きていけません。
しかし、コストダウンの意図が重要であり、ただ安くすれば良いのだ、
となると、際限なく突き進みます。
コストダウンの行き着いた先を、時折、他業種のニュースで
目にすることができます。
つまり、見た目に反映されないコストアップや坪単価を押し上げる要因は
たとえ、家にとって重要な“モノ”でも、極力排除されてしまうのです。
今、家をつくっているプロならみんなわかっている。
わかっているけど、やれない理由がある。
私がやれないことは、きっと、となりの建築会社もできないのでしょう。
みんなができないことは、そのうちできないことが当たり前になって、
ないことが当たり前になっていく。
そして、あったこと自体が過去のことになる。
分譲地内を歩きながら感じた私の違和感とは、
建築会社のコストダウンの行き着く先、つまりコストダウンの弊害を感じるのです。
これだけかたまって同じ家が立ち並ぶと、いやというほど見せつけられるのです。
現代の家づくりにおいて、無駄なものリストに入れられてしまったいくつかのモノたち。
ちょっと前には、当たり前にやっていたことが
今は無駄なものへ。
しかし、良いものは、いつまでも良い。
本質は変わらない。自然が変わらないように。
具体的な話ができなくて、わかりづらかったと思いますが、ご勘弁ください。
ただし、私と直接お話しできる人とは、ぜひとも具体的に話したいものです。
みんながやっていなくても、やるべきことや
みんながやっていても、やらなくて良いことを。
個性的なあなたの家づくりにとって、“みんなの当たり前”が
どれほど、あなたの個性的な暮らしの邪魔をしていることかを
お話ししましょう。
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